ダンテ リヴェッティのブドウ畑は、当主ダンテの管理のもと丁寧かつ完璧に手入れされていま す。彼の性格はぶっきらぼうで少し粗いところもありますが、手作業で行うブドウ畑の手入れ 妥協がありません。剪定から整枝、除葉が主な畑での仕事ですが、彼の手作業により、樹々は庭園のように美 しく手入れされています。ダンテはこの畑と畑仕事に誇りを持っており、ほとんどの時間をブ ウ畑にて過ごしています。また友人や専門家を自分の畑へ連れ出し、意見交換をしたり、お しゃべりをするのが、彼の楽しみでもあります。
この丘にはピエモンテ土着ブドウ品種が醸造所を囲むように栽培されています。この畑の土質は赤土の粘土質であり、力強いバルバレスコになるネッビオーロ種に理想的な土質であり、バルバレスコDOCGリゼルヴァ ブリッコ ディ ネイヴェを生産しています。またヴィニャ ヴェッキアという区画ではネッビオーロ種とバルベーラ種、住居に隣接した区画ではモスカート種、アンヴァレユという区画ではドルチェット種を栽培しています。.
ネイヴェ村に属する古い郊外地区であるこの丘、リヴェッティには古い農家の屋敷(古くからヴァレッタと呼ばれている)があり、長い年月をかけ、リヴェッティ家が所有を取り戻しました。この丘に11ヘクタールのブドウ畑を所有し、ネッビオーロ種、バルベーラ種、ドルチェット種、モスカート種、アルネイス種を栽培しています。ここのブドウ畑はワイン造りの歴史を見てきた大切な宝ものだと思っています。
ブリッコ ディ ネイヴェに近くにあるこの区画に6ヘクタールの畑を所有しています。日当たりが非常に良く、土壌が石灰質であり、エレガントなバルバレスコになるネッビオーロ種には理想的な土地です。土質上、手は掛かるものの繊細な手入れによって素晴らしいネッビオーロ種が収穫されます。2000年から、この区画でバルバレスコDOCGブリック ミッカを生産しています。
当主ダンテの息子イヴァンの希望により、瓶内二次発酵のスパークリングワイン(白・ロゼ)「イヴァン」を生産しています。このコスティリオーレ ダスティの畑ではスパークリングワインのためのピノ ネーロ種を6ヘクタール、その他にシャルドネイ種、モスカート種を2ヘクタール栽培しています。
気候、土壌、そして人が作り上げる独特なテロワールを持つこのランゲ地方ではすばらしいワインが生まれます。この地域の伝統は単一のブドウ品種からそのブドウを楽しむ純粋なワインを醸造することです。近年では国際市場向けではありますが、多品種のブレンドしたワインが醸造され、Langhe D.O.C.として出荷されています。
ドルチェット種はピエモンテの典型的な土着品種で、栽培地区はピエモンテ広域に渡ります。この品種は石灰マール質土壌の標高250から600メートル(700メートルで完熟可能)のテロワールを好み、ランガ地区が理想の土地といえます。品種の名前「ドルチェット」は果肉の独特な甘さ(ドルチェ)に由来しているのですが、ワインには甘みはなく、心地よい酸味と心地よい苦味に特徴づけられる赤ワインです。
この黒ブドウ品種はピエモンテ広域において大量に栽培されています。品種の起源は非常に古く、土壌や気候への適正能力が強い品種です。また収量が多く、ワインの色が非常に濃いことから、ピエモンテの農家(ブドウ栽培者)は好んで、このバルベーラ種の栽培をしてきました。フィロキセラにより多くのブドウ畑が壊滅状態に陥った1800年代後半、生命力の強いバルベーラ種の栽培量が著しく増加しました。かつては気軽な「田舎ワイン」と軽視されていたバルベーラ種でしたがネッビオーロと同じように石灰粘土質のマール土壌である「テッレ ビアンカ」の特徴を現すワインとして認められ始めました。現在では中期間熟成を要するようなしっかりとしたストラクチャーをもったバルベーラワインが多数醸造されています。
黒ブドウ、ネッビオーロ種の起源は非常に古く、イタリア国内でも偉大なワインを造る品種として有名です。品種名「ネッビオーロ」の名は「ネッビア(霧)」に由来しているといわれています。一説では、熟したブドウの実の表面を覆う粉が霧のように見えることからといわれており、また違う一説では秋の霧が出る頃に、実が完熟するからといわれています。
ネッビオーロ種は非常に繊細な品種で、年によって収量が大きく変わります。栽培するのに常に注意を払い、労働力を要する品種なのですが、素晴らしいワインへと変化することから、この地で大切に栽培されてきました。他のブドウ品種よりも完熟期が遅く、10月初旬に収穫されます。日当たりのいい畑を好むこの品種は温度変化に敏感で、昼夜の寒暖の差が、果皮に旨みを持たせます。ワインは強いポテンシャルとタンニンを持っており、長期熟成することにより、素晴らしいワインへと変化します。
白ブドウ、アルネイス種の起源ははっきりしたことはわかっていません。かつては多く栽培されていたのですが、世界大戦後の恐慌と民の農家離れにより、栽培量が激減しました。1970年代後半、アルネイスの実は完熟期が黒ブドウより早いため、ネッビオーロ種の間に点々と植えられ、黒ブドウを守るための鳥除けに栽培されていました。数十年前まで、樹の成長が独特なことから「ひねくれ者」と呼ばれていたアルネイスは品種改良され、現在、ピエモンテを代表する白ワインとして醸造されています。
カネッリ地区を起源にもつモスカートビアンコはクーネオ県、アスティー県、アレッサンドリア県とピエモンテ広域で多く栽培されている白ブドウです。皮が薄く、緑がかった黄色をしているのですが、太陽に照らされることにより、黄金色へ変化します。他のブドウ品種に比べると完熟期を早くむかえ、アロマティックな甘いワインへと変身します。醸造テクニックにより発泡性のワインを生産したり、干しブドウ状にさせた実を醸造し、上品な甘口ワインを生産しています。